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卒FITとは?FIT終了後はどうするか?

FITが切れた後はどうすべきか

■FIT切れになる太陽光発電

太陽光発電の設置には設備の購入費用や設置工事費用、メンテナンス費用などもかかります。環境に優しいエネルギーで電気代の節約にもつながり、災害時などに非常電源として役立つとメリットは感じても、初期費用がかかることから、なかなか設置に踏み切れないケースも少なくありません。

そこで、余剰電力を電力会社に魅力的な固定価格で10年にわたって買い取らせるFIT制度を導入しました。もっとも、電力会社にとっては自社の経営状態や財務状態に関わらず、国に求められる価格で買い取らなければならず、負担も発生してしまいます。そのため電力会社が買い取る費用の一部を、電気契約を結んでいるすべての利用者から賦課金という形で集め、買取費用に充ててることとなりました。太陽光発電を設置していない方や売電ができない程度の発電量の方にとっては、自分の電力使用量以外の費用を徴収されることになります。

一方で、売電ができる人には有利な条件で売電ができるメリットが生まれていました。FIT制度は2009年からスタートしましたので、最初の段階で太陽光発電システムを設置して売電を始めた方は2019年に期間満了を迎え、その後も続々とFIT切れになる設備が増えていくことでしょう。

■FIT切れの後の選択肢

買取期間が満了した場合には、売電はせず、全量を自家消費するか、もしくは、改めて売電事業者を探して相対・自由契約で余剰電力を売電する方法を採ることになります。

売電価格やそのほかの契約条件は選択した売電事業者ごとに異なり、個別の交渉で契約内容が決まるケースも少なくありません。固定価格での定形的な契約ではなく、個別交渉による個別の契約となるため、相対・自由契約と呼ばれています。

これまでの大手の電力会社とは異なり、条件も不明確なケースが多いので不安に思う方も多いのではないでしょうか。引き続き、別の業者に売電するのも一つの選択肢ではありますが、全量を自家消費に回し、電気代を下げることで、これまでの売電収入で得ていた利益分を追求するというのも一つの選択です。

■自家消費率を高めるためには

FIT制度を活用してきた方の中には、売電収入を見込んで、ご家庭で使う用量よりも大きな発電量のパネルを設置された方も多いことでしょう。となると、売電しないと、せっかく発電した余剰電力が消えてしまい損だと、困られる方は多いと思います。

余剰電力を有効活用するには家庭用蓄電池を購入することや思い切ってマイカーを電気自動車に買い替えるといった方法があります。蓄電池を導入すれば、余剰電力を貯めておくことができ、夜間にも使えるようになるのがメリットです。これまで夜間は電力会社から電気供給を受け、割安プランといえども電気代を払っていたのが、より電気代を抑えることができます。

売電収入を得る代わりに、電気代の出費を抑えることで、家計の収支はこれまでと変わらないように調整することも可能です。また、マイカーを週末やちょっとした買い物や送迎にくらいしか使わないようなご家庭なら、昼間の余剰電力で電気自動車を充電しておき、蓄電池代わりに使うとか、夕方の買い物や家族のお迎えなどに備えることもできます。

■将来への投資と考えて

蓄電池の購入や電気自動車への買い替えには、導入コストがかかります。ですが、長い目で見れば、電気代の節約にもつながり、これまで頼っていた売電収入をカバーすることも可能です。

また、蓄電池の機能を得ることで、万が一の災害時に昼間だけでなく夜間も電力源を得られるようになるのもメリットです。大規模地震だけでなく、近年では台風により、1ヶ月近く大規模停電が発生したケースもあり、FIT切れのタイミングを利用して、災害に強い住まいづくりのために、今後への投資を考えてみてはいかがでしょうか。

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