コラム

改正FIT法について

FIT法
2017年12月13日

改正FIT法についての概要説明

2017年4月1日から改正FIT法が施行されました。旧FIT法に比べて何が違うのかを説明したいと思います。

そもそもFIT法とは「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の通称で、
再生可能エネルギーの普及を主な目的として2012年に導入されました。
旧FIT法下で運用上問題のあった点を改善するべく改正FIT法が作られました。

改正FIT法は下記の通り5つの大きな変更点があり、各項目をよく理解して追加作業が必要なものは行わなければなりません。

変更点①:「事業計画」の登場(認定制度の変更)
固定買取価格制度を活用するのに必要な経済産業省への手続きが、「設備認定」から「事業計画認定」へと変わります。
旧制度で認定を取得した人も事業計画の提出が必要になる事がポイントです。

 

変更点②:メンテナンス(O&M)義務化
改正FIT法では、「保守点検・維持管理」の計画を作り、実施する必要があります。
今後購入を検討されている方はもちろん、現在稼働中の物件をお持ちの方にもメンテナンスの義務化が適用されます。

 

変更点③:運転開始期限の導入とパネル変更が可能に
認定を受けた日から売電開始(連系)するまでに設けられたタイムリミットです。
事業計画の認定日から一定の期間内に発電開始しなければペナルティが生じます。
2016年7月31日までに電力会社との接続契約(※)を結んだ案件には運転開始期限、パネル変更共に適用されません。

 

変更点④:旧認定取得者の扱い(みなし認定)
旧FIT法で設備認定を取得したものは、2017年4月1日に新認定制度で認定を取得したとみなされます。
これをみなし認定と呼びます。みなし認定の対象になる方は2017年3月31日までに旧制度で認定を取得、
電力会社と接続契約を締結している発電所です。

 

変更点⑤:2017年度以降の売電単価の決まり方
10kW未満の太陽光発電では、3年後に事業計画認定を取得した場合の売電単価まで公表されます。
2MW以上の太陽光発電には、入札制度が導入されました。

 

これらの変更の中でも発電事業者(発電所オーナー)が気を付けなければならない事は、
新しくオーナーに発生する義務についてです(下記)。
これらの義務を怠った場合、認定が取り消し又は失効し売電できなくなると言われています。

 

オーナーに発生する義務
1.標識の掲示義務(屋根置きの場合は不要)
2.メンテナンス(O&M)の実施義務
3.フェンスの設置義務(屋根置きの場合は不要)

 

※稼働中、未稼働どちらのケースでも低圧の発電所は上記が義務付けされます
※屋根上の場合は標識、フェンスは不要です。

 

標識掲示のポイント
標識の掲示は、出力20kW以上で地面設置の発電設備に対して、原則として義務づけられます。
事業計画ガイドラインにそって外部から見えやすい位置に立入禁止の表示を掲げる等の対策が必要となります。

 

メンテナンスのポイント
事業計画認定申請時にメンテナンスの計画を提出します。発電開始後は、事業計画申請時のメンテナンス計画に則り、
適切なメンテを実施する必要があります。

 

フェンスのポイント
細かい仕様は指定されていませんが、1.外部から触れられないように、パネル等の発電設備と十分な距離をとること、
2.容易に立ち入ることのできない高さの柵塀等を設置すること、3.金網等、第三者が容易に取り除くことができないものをつかうこと、というガイドラインにそって設置する必要があります。

 

フェンス・標識設置の期限は下記の通りです。
期限:2018年3月31日まで(旧FIT法で稼働済みの設備の場合)
期限:未着工の場合は着工時(2017年4月以降に着工する場合)

 

事業計画策定ガイドライン (太陽光発電) ↓
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/fit_2017/legal/guideline_sun.pdf

 

改正FIT法は今までになく大きな変更が多く、またオーナーに直接影響があります。
認定失効してしまうと売電がなくなり元々の収支計画が全て崩れてしまいますので、
くれぐれも対応を忘れないように気を付けましょう。