効率化を徹底的に追求!太陽追尾型システムの導入で出力アップ

コラム
2019年8月29日

太陽電池モジュールが太陽の動きを追尾!

太陽追尾型の発電システムとは、太陽電池モジュールが太陽の動きを追いかけることによって発電量を増やす仕組みで、効率的な発電が期待できます。

太陽追尾型のシステムに、レンズを通して光を集める「集光型システム」を組み合わせれば相乗効果が期待でき、より一層効率的な発電が行えるようになります。

太陽追尾型発電システムとは?

太陽追尾型の発電システムとは、太陽電池モジュールが太陽の動きを追尾することにより、効率的な発電を実現するシステムのことです。

一般的な太陽電池モジュールは一度設置すると固定化されるため、太陽の角度によっては太陽電池モジュールに太陽光が当たりにくく、発電量が減少することがあります。

しかしながら、太陽追尾型の発電システムの場合は、太陽の角度の変化に応じて太陽電池モジュールの角度も変えることができるため、発電量の高い状態を維持することが可能となります。

太陽追尾型の発電システムは、効率性を追求するために開発されたといえます。

追尾型システム「1軸追尾式」と「2軸追尾式」

太陽追尾型のシステムには、「1軸追尾式」と「2軸追尾式」があります。

1軸追尾式とは、1日の太陽の動きに応じて太陽電池モジュールの角度が変わる仕組みのものです。朝の時点では太陽電池モジュールは東の方向を向いており、地面に対して斜めの状態になっています。

午前中からお昼にかけては、高い位置にある太陽から太陽光を受け止めるため、太陽電池モジュールは地面に対して平行の状態となります。

午後に入ると、太陽電池モジュールは徐々に傾きはじめ、夕方の時点では西を向き、地面に対して斜めになるのです。

一般的な太陽光発電システムと比較すると、1軸追尾式の発電量は15~20%程度増加します。

2軸追尾式とは、1日の太陽の動きを追うだけでなく、季節ごとの太陽の角度に合わせて太陽電池モジュールが動く仕組みのものです。

太陽の角度に合わせて太陽電池モジュールが角度を調整するほか、1日の太陽の動きに合わせて太陽電池モジュールが回転する仕組みとなります。

一般的な太陽光発電システムと比較した場合、2軸追尾式の発電量は30~50%程度増加します。

太陽追尾型システムを導入すると、発電効率は大幅に向上することになるのです。

集光することで発電効率を高める「集光型システム」

また、太陽追尾型の発電システムは、「集光型システム」を組み合わせることによって、さらに効率的な発電が可能となります。

非集光型システムとは、従来型の太陽光発電システムのことです。集光型システムと比較すると発電効率は低いものの、年々改良が進んでいるため、発電効率は徐々に高まりつつあります。

集光型システムとは、太陽光発電において、高効率と高出力を実現したシステムのことです。

光のエネルギー効率を高めるためには、レンズに光を通し、光を一点に集める方法がありますが、集光型システムでは、太陽電池モジュールの表面に「フレネルレンズ」が使用されており、集めた光を発電素子に当てることで、発電効率が上昇します。

集光型システムは住友電工が開発していますが、同社によると、従来型の太陽光発電システムと比較すると変換効率は約2倍とのことです。

参考:住友電工 集光型太陽光発電システム
https://sei.co.jp/company/sei-world/2016/07/product.html

そのため、効率性の面から見ると抜群の性能を有するといえるでしょう。

太陽光発電の効率性を追求するのであれば、太陽追尾型システムに加えて、集光型システムも合わせて導入すると効果的です。

適切な角度で太陽光をとらえつつ、レンズの働きで光を一点に集めることにより、発電量の増加が見込まれます。

(画像は写真ACより)