コラム

太陽光発電の設置前に行われる「現地調査」 調べる内容は?

コラム
2019年9月23日

スムーズな設置のためにも、現地調査は必須

太陽光発電のシステムを設置する前には、設置業者が「現地調査」を行います。

現地調査では、日照の状況や屋根の状態、電気系統の確認のほか、作業を想定した下見も行われますが、太陽光発電システムに関する機器をスムーズに設置するためには、必要不可欠な調査となります。

日照の状況を確認

太陽光発電の現地調査では、日照の状況を確認します。なぜなら、太陽光発電は日照量によって発電量が左右されるためです。

日照量の状況を確認する場合は、現地調査を行った時点の状況のみならず、朝方や夕方の状況のほか、年間を通した日照量の状況もチェックします。

現地調査を行った時点では日照の状況に問題がない場合であっても、1日の日照の状況をチェックした場合、近隣の建物や木の陰に屋根が隠れるなどして、発電効率が下がってしまうことも考えられます。

また、年間を通してみた場合、日照が当たりやすい夏場は十分な発電量が期待できても、冬になると屋根に日照が当たりにくくなり、発電量が低下してしまう場合があります。

太陽光で効率的な発電を行うためにも、1日の日照の状況、そして年間の日照の状況を確認しておくことは重要なことといえるのです。

屋根の面積を確認 太陽光パネルの設置場所をチェック

また、太陽光発電の現地調査においては、屋根の確認も重要なポイントとなります。

屋根で確認すべき主なポイントとしては「面積」と「強度」があります。

現地調査において屋根の面積を確認する場合、屋根全体の面積だけでなく、「太陽光発電に適した屋根の面積」を確認します。

太陽光発電では、南側に太陽光パネルを設置することで発電量の上昇が見込めますが、西側と東側に設置した場合は、南側よりも発電量が低下し、北側に設置すると、さらに発電量が低下します。

おおよその目安としては、南側に設置した場合の日射量を100とした場合、東側・西側に設置した場合の日射量は83、北側に設置した場合の日射量は62となります。

参考:NEDO 年間月別日射量データベース
http://app0.infoc.nedo.go.jp/
※条件 東京で太陽光パネルの傾斜角度を30度とした場合。年平均の日射量を元に計算。

このことから、屋根が南北方向を向いている場合は原則として南側に設置します。

また、屋根が東西方向を向いている場合は、どちらに設置しても差し支えありませんが、太陽光パネルの原材料がシリコンであり、温度が上がるほど発電効率が下がることを踏まえれば、気温がさほど高くない朝方に太陽光が当たりやすい東側の設置が適しているといえます。

屋根の強度を事前に確認

屋根に太陽光パネルを設置するためには、事前に屋根の強度を確認しておく必要があります。その理由は、太陽光パネルの重量に屋根がしっかりと耐えなければならないためです。

太陽光パネル1枚あたりの重さは15~20kg程度であり、仮に20kgの太陽光パネルを20枚設置すると、屋根には400kgの重さがかかることになります。

なお、1m2あたりの重さは12kg程度にとどまること、また、架台を設置することで太陽光パネルの重さは分散されることになるため、屋根に対する負担はかかりにくいといえます。

ただし、築年数が経過している住宅であったり、あるいは風雨によって屋根に傷みが生じたりしている場合は、屋根の補修が必要となります。

また、屋根の材質によって工事の方法が変わってくるため、屋根の強度を確認すると同時に屋根の材質もチェックします。

そのほか、太陽光パネルを設置する場合は屋根に穴を開ける必要がありますが、雨漏りのトラブルを防ぐため、工事に取りかかる前に雨漏りのチェックもしておきます。

電気系統の確認

現場確認では、電気系統の確認も行います。

太陽光発電システムを新設する場合に設置するものとしては、太陽光パネルのほか、接続箱、パワーコンディショナー、売電メーター、発電量のモニターなどがあります。

設置工事の際にこれらをスムーズに設置できるようにするため、事前に電気系統を確認し、それぞれの機器をどこに設置するか、ということも現場確認の段階で確認しておきます。

作業をスムーズに進めるための事前確認

そのほか、現場確認の段階で作業をスムーズに進めるための事前確認も行います。

確認しておくこととしては、太陽光パネルを設置する場合に、はしごを利用するか、それとも足場を組む必要があるか、という点があります。

屋根の傾斜が比較的緩やかであればはしごで屋根に上っても問題はありませんが、屋根の傾斜が急な場合は足場を利用して設置しなければならないためです。足場を設置する場合は、そのスペースも確認しておく必要があります。

また、太陽光パネルを屋根に運ぶための搬入経路も事前に確認しておきます。太陽光パネルは比較的大型の機器であるため、事前確認を行っておくことで作業をスムーズに進められます。

事前に作業の段取りを考えることはもちろんのこと、作業の日に車を駐車するスペースも確認しておくことで、作業当日に近隣とのトラブルを防ぐことができます。

現地調査ではさまざまな調査が行われますが、調査を確実に行っておくことによって、太陽光発電システムの設置作業が効率的に行われるようになります。

「作業は段取り八分」という言葉もあるとおり、事前の準備は念入りに行うことが重要といえます。

(画像は写真ACより)