コラム

税金の対策も忘れずに!太陽光発電を設置したら納める「償却資産税」

税金
2019年11月1日

売電収入が得られれば、納税の義務が発生!

太陽光発電は設置費用がかかるものの、売電収入でその費用を回収できます。ここで抑えておきたいことは、太陽光発電システムで収入が得られれば、システム自体が「資産」とみなされるため、税金を納めなければならない点です。

納める税金は「償却資産税」ですが、太陽光発電を設置するなら、税金のことについてもあらかじめ理解しておきましょう。

償却資産税とは?

太陽光発電システムを設置して発電を行う場合、余った電力は電力会社に販売することが一般的となります。

その場合、太陽光発電システムという「資産」を利用して電力会社から「収入」を得ているため、太陽光発電システムに「償却資産税」が課税されます。

償却資産税とは、償却資産を所有しているために課せられる税金のことですが、償却資産とは、耐用年数に応じてその価値が年々低下していく資産のことを指します。

なお、太陽光発電システムの耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第二において、「55 前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」にあたり、細かい分類としては「その他の設備・主として金属製のもの」に当てはまるため、17年となります。

参考:国税庁
自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/44.htm

つまり、太陽光発電システムは設置してから17年間にわたって徐々にその価値が低下していくことになりますが、その年ごとのシステムの価値に応じて、償却資産税を納税しなければなりません。

なお、発電した電力を全て自宅で消費する場合は売電収入が発生しないため、納税する必要はありません。

償却資産税の税率は何%?

償却資産税の税額は、(評価額×1.4%)で計算されます。

評価額は、太陽光発電システムを取得した翌年は(取得額×減価残存率)、それ以降は(前年度の評価額×減価残存率)で計算できます。

減価残存率は耐用年数に応じて決まりますが、太陽光発電システムの耐用年数は17年であるため、減価残存率表によると、太陽光発電システムを取得した次の年の減価残存率は0.936、それ以降の年は減価残存率が0.873となります。

参考:東京都主税局 減価残存率表
http://www.tax.metro.tokyo.jp/shitsumon/tozei/o-25a.html

課税の基準となる「課税標準額」は、評価額を元に定められますが、課税標準額は評価額の1000円未満が切り捨てられた額です。

仮に、産業用の太陽光発電システムの設置費用が工事費も含めて総額2000万円である場合、設置した翌年から償却資産税がかかることになります。

設置してから2年目の場合、償却資産税額は
(2000万円×0.936×1.4%)となりますが、この場合の課税標準額は、
(2000万円×0.936)=1872万円となり、これに1.4%を掛けると26万2080円となります。ただし、税額は100円未満が切り捨てとなるため、償却資産税額は26万2000円となります。

3年目以降は、前年度の評価額に減価残存率の0.873を掛けて、課税標準額を出した上で税額を求めます。

設置してから3年目の場合、償却資産税額を求めるために課税標準額を計算すると、
(1872万円×0.873)=1634万2560円となります。

ただし、1000円未満切り捨てのため、課税標準額は1634万2000円となり、これに1.4%を掛けると、償却資産税額は22万8700円(100円未満は切り捨て)と計算できます。

このように、課税標準額は年々低くなっていきますが、課税標準額が150万円未満になった場合は、償却資産税が免除されます。

太陽光発電の償却資産税には特例あり!

太陽光発電システムの償却資産税には特例が設けられており、償却資産税額が初めて課された年を基準として3年間にわたり、償却資産税が減税となります。

特例の条件は、太陽光発電システムを取得した時期によって異なっています。

取得時期が2012年5月29日から2016年3月31日までの場合、固定買取価格制度の認定を受けた10kW以上の太陽光発電システムが対象となります。

取得時期が2016年4月1日から2020年3月31日までの場合、固定価格買取制度の対象外で、再生可能エネルギー事業者支援事業費補助金を受けた10kW以上の太陽光発電システムが対象です。

特例の条件に当てはまる場合、課税標準額は2/3に軽減されますが、取得した時期が2018年4月1日から2020年3月31日までの間で、出力が1000kW以上の場合に限り、課税標準額は3/4に軽減されます。

特例を受けるためには、上記の条件に当てはまっているかどうかを確認し、当てはまっていれば、必要となる書類を用意します。

取得時期にかかわらず必要となる書類は、固定資産税の課税標準の特例を受けられる申告書です。

2016年3月31日以前に太陽光発電システムを取得した場合に必要な書類は、経済産業省が発行した「再生可能エネルギー発電設備の認定通知書」の写しと、電気事業者が発行した「電力受給契約に関するお知らせ」、もしくは「発電設備に関するお知らせ」の写しです。

また、2016年4月1日以降にシステムを取得した場合は、環境共創イニシアチブ、または日本環境協会が発行した「再生可能エネルギー事業者支援事業費補助金交付決定通知書」の写しと、再生可能エネルギー事業者支援事業費補助金の「交付申請書」の写し、「実施計画書類等」の写しが必要となります。

各市区町村では「固定資産税の課税標準にかかる特別措置申請書」という内容の書類が用意されており、ホームページ上からも申請書がダウンロードできる場合があります。

書類の書き方について不明点がある場合は、各市町村に問い合わせをしておきましょう。

太陽光発電の償却資産税は評価額の1.4%ですが、取得して間もない時期ほど、償却資産税が高額になることがあります。

税金が原因で資金繰りに困ることのないよう、事前に納税額を計算しておくことがポイントとなります。

(画像は写真ACより)

【税金の対策も忘れずに!太陽光発電を設置したら納める「償却資産税」①】

税金の対策も忘れずに!太陽光発電を設置したら納める「償却資産税」②】

税金の対策も忘れずに!太陽光発電を設置したら納める「償却資産税」③】