コラム

施工・点検は有資格者に依頼!需要が高まるPVマスター技術者制度

メンテナンス
2019年10月26日

有資格者が増えれば、太陽光発電が利用しやすい状況に

太陽光発電は自然エネルギーを利用して発電でき、環境に優しいことから普及が着実に進んでいますが、普及を後押ししているのは、太陽光発電システムの施工や保守点検を行える有資格者のおかげといえます。

太陽光発電協会では、「PVマスター技術者制度」を設けており、太陽光発電システムの施工と保守点検に関する知識と技術を有した技術者を育成しています。

PV施工技術者制度とは?

PV施工技術者制度とは、太陽光発電の普及と技術の確立を目指す「太陽光発電協会」が2012年に設立した制度です。この制度を運営するため、太陽光発電協会は「PV施工技術者制度運営センター」を開設しました。

この制度は、太陽光発電システムの設置において一定の施工水準を保つこと、それに加えて、施工水準をさらに向上させていくことを目的としています。

また、2017年4月には改正FIT法が施行され、住宅用の太陽光発電システムも含めて保守点検を実施することが義務となりましたが、保守点検者の技術水準を一定以上に保つこと、そして、技術を高めていくことを目的として「PVマスター技術者制度」が新たに加えられました。

PV施工技術者制度が適切に運用されることで、太陽光発電システムの保守点検が確実に実施されるようになりますが、それによって太陽光発電に対する信頼感が高まりやすくなるため、太陽光発電システムの普及につながることが期待されます。

PVマスター技術者制度とはどんな制度?

PVマスター技術者制度は、太陽光発電システムの設置ができる「PVマスター施工技術者」を認定する制度と、太陽光発電システムの保守点検ができる「PVマスター保守点検技術者」を認定する制度に分かれています。

なお、PVマスター保守点検技術者の認定試験を受けるためには、PVマスター施工技術者に認定されている必要があります。

PVマスター施工技術者認定制度では、太陽光発電協会が認証した機関において座学と実技の講習を受け、研修が修了した時点で修了試験を実施します。

PVマスター施工技術者認定試験は、以前からの資格である「PV施工技術者」の資格を持つ人も受験できます。合格基準は、100点満点中60点以上です。

PVマスター保守点検技術者制度では、研修が設けられておらず、認定試験のみとなっています。

受験資格は、PV施工技術者、PVマスター施工技術者、電気主任技術者、電気工事士のうち、いずれかの資格を有している人となります。合格基準は、100点満点中60点以上です。

いずれの試験も、合格者には認定証が発行されます。認定証の有効期間は4年間となっており、認定を継続させたい場合は、有効期限の前に更新を行わなければなりません。

国家資格ではないが、太陽光発電に関しては重要な資格

PVマスター技術者制度に関する資格は国家資格ではなく、あくまでも太陽光発電協会が実施している民間の資格となっています。

しかしながら、太陽光発電システムの設置や保守点検の観点からみれば、PVマスター技術者制度に関連する資格は重要なものといえます。

なぜなら、それらの資格は改正FIT法に基づいた内容となっており、太陽光発電システムを適切に利用していく上では欠かせない資格といえるからです。

特に、PVマスター保守点検認定試験は、PVマスター施工技術者の認定を受けなければ受験できないため、PVマスター保守点検技術者の資格を有していれば、保守点検に関することはもちろんのこと、施工に関することも熟知していることになります。

民間の資格であっても、これらの資格の保有者は、太陽光発電システムの施工、あるいは保守点検の知識と技術を有していることが証明されていることから、設置を依頼する側としては、専門知識を有しているかどうかを一目で判断することができます。

PVマスター技術者制度の試験、難易度はどれくらい?

PVマスター技術者制度において試験を受けようとしている場合、気になるのは「試験の難易度」ではないでしょうか。

「PVマスター保守点検技術者認定試験」に関しては、太陽光発電協会が2018年2月に実施した第1回の認定試験について合格率を公表しています。そこで、公表結果を参照してみましょう。

それによると、受験者数が562人であったのに対し、合格者数は372人で、合格率は66.1%となりました。

参考:太陽光発電協会
第1回PVマスター保守点検技術者認定試験の結果について
http://www.jcot.jp/pdf/t180312.pdf

PVマスター保守点検技術者認定試験は、およそ3人に2人の割合で合格していることになります。

合格基準は100点満点中60点以上と低めに設定されているものの、太陽光発電の保守点検に関する幅広い知識が求められるため、試験に合格するためには、保守点検に関する内容を十分に理解することが重要といえます。

今後、太陽光発電の普及が進んでいけば、PVマスター技術者制度の資格保有者は活躍の場をさらに広げていくことでしょう。

(画像は写真ACより)