経産省の諮問機関である産業構造審議会の新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループは、小出力の太陽光・風力発電設備において報告徴収や事故報告の対象に追加することを検討する旨の中間報告を行いました。
対象となるのは、太陽光発電の場合50キロワット未満、風力発電設備で20キロワット未満の小出力設備で、万一の事故の際に写真などを用いた状況分析ができるようにすることが目的。これは、原因究明を設置者に求めるのが難しいことから、発電設備の保安確保を目的に検討されるものです。
ただし、所有者の大半が一般人である住宅用太陽光は事故報告の対象外。とはいえ、一定の水準を満たす技術者による施工や点検は徹底されることになり、そのために、民間の指針やチェックリストと国の基準のすり合わせを実施することも報告に盛り込まれています。それに加えて、実際に事故が発生した場合は、たとえ住宅用太陽光でも立ち入り検査が行われることも検討中。
それにともない、発電設備技術に知見がある機関の製品評価技術基盤機構(NITE)も活用される見通しです。
また、設置形態が多様化し、同時に設備数も増加傾向にある太陽光設備については、独立した技術基準を設けることも検討されています。とくに水上設置型の設備は2019年度中にも検討開始し、それ以外の設備に関しても20年度には着手される見込みです。