家庭用蓄電池の寿命は何年?交換タイミングや寿命を伸ばす秘訣を解説

蓄電池
2021年1月12日

自然エネルギーを活用した家庭用の太陽光発電システムの普及が広がっていき、最近では導入する家庭も徐々に増えてきています。

そして、太陽光発電システムの導入とともに必要となるのが家庭用蓄電池。家庭用蓄電池にはさまざまな種類があり、種類や使い方によっても寿命が大きく変わります。つまり太陽光発電システムを上手に使いこなすためには、家庭用蓄電池の種類の違いや寿命、交換するタイミングを見極めることが大切です。

では、どのようにして家庭用蓄電池の寿命を調べれば良いのでしょうか?

当記事では、家庭用蓄電池に関する「寿命を確認する方法」「種類ごとの寿命」「交換タイミング」「寿命を向上させる秘訣」をご紹介します。家庭用蓄電池を導入する前にどのくらいの寿命があるのかを知っておきましょう。

家庭用蓄電池の寿命を確認する方法

家庭用 蓄電池 寿命

家庭用蓄電池は使用年数や充電回数とともに、電池容量が低下し効率が悪くなり、寿命を迎えてしまいます。そして、寿命を把握する目安として、充放電回数を表す「サイクル回数」と使用可能な年数を表す「使用期間」というものがあり、おおよその寿命を確認することができます。

ただし、使い方や設置環境によっては、メーカーが定めた「サイクル回数」や「使用期間」に至るまでに寿命を迎える可能性もあるため、あくまでも目安として覚えておきましょう。

それでは、家庭用蓄電池の寿命を確認する2つの方法を解説します。

サイクル回数で家庭用蓄電池の寿命を確認

家庭用蓄電池の寿命は充放電回数を表す「サイクル回数」から確認ができます。サイクル回数とは、完全に放電した電池の残量が空の状態から、100%の状態まで充電を行なうことを1サイクルとして、「何回のサイクルに耐えられるか」という寿命の目安です。

つまり、「サイクル回数4,000回」という家庭用蓄電池であれば、4,000回の充放電が寿命の目安となります。

ただし、必ずしも定められたサイクル回数に耐えきれる訳ではなく、過充電や過放電など、使い方によってはサイクル回数に満たない場合でも劣化して寿命が短くなる場合があります。そのため、必ずしもメーカーが定めたサイクル回数が寿命になる訳ではないのは覚えておきましょう。

充放電が少ない家庭用蓄電池は使用期間をチェック

充放電の回数が少ない家庭用蓄電池の場合は、「使用期間」として寿命が定められています。

使用期間とはメーカーが推奨する使用方法で利用した場合の寿命ですが、製品によって異なるため確認が必要です。

ただし、メーカーが推奨する使用方法や設置場所を守らなかった場合は、寿命が短くなってしまう場合があります。少しでも長く使用するために、必ずメーカーが推奨する使用方法や設置場所を守るようにしてください。

家庭用蓄電池の種類ごとに異なる寿命年数

家庭用 蓄電池 寿命

家庭用蓄電池は種類ごとに寿命となる年数が異なります。

では、種類ごとにどのくらいの寿命年数の差があるのでしょうか?

家庭用蓄電池は「鉛蓄電池」「リチウムイオン電池」「ニッケル水素電池」といった種類があり、それぞれの種類で使用用途や特徴、寿命が異なります。購入を予定している家庭用蓄電池の種類を調べて、どのくらいの寿命があるのかを確認しておきましょう。

鉛蓄電池

鉛蓄電池は自動車のバッテリーや、停電時に使用する非常用電源などで利用されている大きめの蓄電池です。小型化に向いていないデメリットもありますが、使用期間は約17年、サイクル回数は3,150回程度と長寿命が特徴です。

また鉛蓄電池はリサイクルが可能なため、価格も安く地球に優しい点がメリットといえるでしょう。

リチウムイオン電池

リチウムイオン電池は、スマートフォンやノートパソコンなどの日常生活で身近な機器に用いられている蓄電池です。充放電の効率がよく、自然放電が小さく抑えられており、使用期間約10年、サイクル回数4,000回と長めの寿命があります。

またリチウムイオン電池のサイクル回数は製品によって大きく異なり、4,000回〜12,000回と幅が広いのも特徴です。

さらに最近では、リチウムイオン電池の大容量化や長い寿命の製品の開発が進められており、今後も利用されるシーンの多い蓄電池と考えられるでしょう。

ニッケル水素電池

ニッケル水素電池はリチウムイオン電池の登場によって利用シーンが減少しましたが、充電式の乾電池「eneloop」やハイブリッドカーのバッテリーに用いられている蓄電池です。

使用期間5年〜7年、サイクル回数は2,000回程度と短く、自然放電しやすい特徴があるため、コストパフォーマンスの観点からはベストな蓄電池とは言い切れません。

ただし、発火や爆発の危険性がゼロとは言い切れないリチウムイオン電池と異なり、発火や爆発の危険性が低く、安全性の高い蓄電池というメリットがあります。

家庭用蓄電池を交換するタイミングは?

家庭用蓄電池はメーカーが定めた使用期間の寿命となったら交換が必要となりますが、使う条件によって交換するタイミングが変わります。

では、どのタイミングで家庭用蓄電池を交換するのがベストなのでしょうか?

家庭用蓄電池の交換タイミングは、電気の循環効率が悪くなった場合や、10年ごとの交換がベストなタイミングです。

故障さえしなければ、寿命を過ぎても使用可能ですが、交換するベストなタイミングを逃してしまうと電気の循環効率の低下が考えられるため、目安として以下の交換タイミングを覚えておいてください。

家庭用蓄電池の電気の循環効率が悪くなった時

家庭用蓄電池の電気の循環効率が悪くなった時が、交換するタイミングの目安です。

家庭用蓄電池はたとえ使用期間やサイクル回数に到達し、寿命を迎えても使用は可能です。ただし寿命を迎えると充放電容量が少なくなり、電気の循環効率が悪くなる場合があります。

つまり、節電や省エネのために導入したにも関わらず、電気の循環効率が低下してしまったことが原因で、節電や省エネに活用できなくなる場合もあるでしょう。

そのため寿命を迎えた家庭用蓄電池は、電気の循環効率が低下していることを念頭にいれて、交換を視野に入れるようにしてください。

10年間ごとに家庭用蓄電池の交換を検討

家庭用蓄電池は使用年数とともに容量が低下してしまいます。そのまま使い続けることもできますが、容量低下のことを考えると10年を目安に交換するのが最もお得なタイミングです。

そもそも多くの家庭用蓄電池は、10年を目安に容量が減ることを目標にして設計されており、保証期間も10年と設定しているメーカーが多くなっています。つまり効率よく使い続けたいのであれば、10年ごとの交換を検討するとよいでしょう。

家庭用蓄電池の寿命を向上させる秘訣

家庭用蓄電池は、使い方によっては寿命を短くしてしまう可能性があります。しかし、使い方一つで寿命を向上させることも可能です。

家庭用蓄電池は製品価格だけではなく工事費用もかかるため、決して安いものではありません。

そのため、家庭用蓄電池の寿命を向上させる秘訣を知り、できるだけ長く効率よく利用できるようにしましょう。

充電残量は50%前後に維持する

ニッケル水素電池の場合は、できるだけ充電残量を減らしてから充電した方が寿命が長くなるといわれています。しかし、家庭用蓄電池の多くで使用されているリチウムイオン電池は、充電残量を減らしすぎると蓄電池の負担となっていまいます。

つまり充電残量は減らしすぎず、残量が50%前後になったあたりで充電をすることで、寿命を向上させることができます。

点検とメンテナンス

家庭用蓄電池の寿命を向上させるには、適切な点検とメンテナンスが欠かせません。

家庭用蓄電池に使用されているリチウムイオン電池は高温に弱いため、通気口に溜まったホコリや周囲の雑草を取り除くなどの清掃を定期的に行ない、高温環境を防ぐ必要が場合があります。

通気口にホコリが溜まったり、周囲に雑草などが増えてしまい、設置環境が高温になってしまうと、家庭用蓄電池の寿命を縮めるだけではなく、故障の原因にもなりかねません。

また使い方や設置状況によって寿命に差がでてきますが、家庭用蓄電池にはメーカー保証が付いています。そのため適切な設置環境を守り、保証期間中はメーカーに点検やメンテナンスを依頼するとよいでしょう。

家庭用蓄電池の寿命と交換のタイミングを知っておこう!

当記事では家庭用蓄電池に関する、「寿命を確認する方法」「種類ごとの寿命」「交換タイミング」「寿命を向上させる秘訣」を解説しました。

太陽光発電に欠かせない家庭用蓄電池は、種類によっても寿命が異なりますが、使い方や設置環境などの条件によっても寿命が変わってきます。そのため、少しでも家庭用蓄電池を長く利用するためにはメーカーが推奨する条件を守ることが大切です。

特に過放電や過充電は家庭用蓄電池の寿命を短くする原因となるため、使用方法は十分に注意しましょう。

また、多くの家庭用蓄電池には容量低下を考慮して10年程度の保証が付いているため、保証期間中は点検やメンテナンスの依頼、保証を過ぎたら10年ごとの交換がおすすめです。

蓄電池の情報はこちらを確認