家庭用蓄電池を後付けする方法と決める5つのポイントを解説

蓄電池
2021年1月18日

太陽光発電システムを利用する際に、節電やエコの観点からも発電した電力を充電できる家庭用蓄電池の後付けを考えている方も多いのではないでしょうか?すべての太陽光発電システムに家庭用蓄電池の後付けすることは可能ですが、スムーズに行なうには後付け方法やポイントを事前に確認しておくことが大切です。

後付けをする方法や種類を決めるポイント知っておかないと、「必要な電力が足りなかった」「希望の機能が確保できない」「既存の太陽光発電システムとの相性が悪かった」ということにもなりかねません。

当記事では、家庭用蓄電池の後付け方法と決める5つのポイントを解説します。家庭用蓄電池の購入前に確認しておきましょう。

必要となってきた家庭用蓄電池の後付け

売電利益が得られる太陽光発電システムは、電気代の節約やエコの観点から、家庭でも購入する方が多くなりましたが、2019年後半には固定価格買取制度(FIT)が終了となり、今までのように売電による収入を得ることが難しくなってしまいました。そのため太陽光発電システムを無駄なく使いこなそうと、発電した電力をすべて家庭で使用できる家庭用蓄電池の後付けを検討している方が増えてきています。

しかし、太陽光発電システムにおいては悪天候時や夜間には発電することが不可能なため、フル活用するためには家庭用蓄電池の存在が欠かせなくなっています。

まずは家庭用蓄電池の種類を選択する

家庭用蓄電池 後付け

利用している太陽光発電システムに家庭用蓄電池の後付けをする場合は、単機能型蓄電池と呼ばれる「家庭用蓄電池とパワーコンディショナー」またはハイブリッド型蓄電池と呼ばれる「蓄電池と両用(太陽光・蓄電池)のパワーコンディショナー」の2つの導入方法を選ばなければなりません。

それぞれ価格や機能、保証など異なった特徴を持っているため、事前によく確認しておきましょう。

以下で「単機能型蓄電池」「ハイブリッド型蓄電池」の後付け方法を簡単にご紹介します。

単機能型蓄電池の後付けをする方法

単機能型蓄電池と呼ばれる「家庭用蓄電池とパワーコンディショナー」は、現在使用している太陽光発電システムのパワーコンディショナーに後付けします。

単機能型家庭用蓄電池を後付けするには、現在使用している太陽光発電システムのパワーコンデショナーを排除しなくてもよく、そのまま蓄電池用のパワーコンデショナーの設置が可能です。

太陽発電システムとは別に、単機能型蓄電池のみで機能が成立しています。

ハイブリッド型蓄電池の後付けをする方法

ハイブリッド型蓄電池と呼ばれる「蓄電池と両用(太陽光・蓄電池)のパワーコンディショナー」、現在の太陽光発電システム用のパワーコンディショナーを取り外し、その後に、太陽光発電と蓄電池の機能を持ったハイブリッド型パワーコンディショナーを設置します。

蓄電池がハイブリットという訳ではなく、ハイブリット型のコンディショナーに切り換えて利用する形です。

後付けの家庭用電池を決める5つのポイント

家庭用蓄電池 後付け

家庭用蓄電池を後付けする2つの方法を解説しましたが、実際に「どちらの蓄電池がよいのか分からない」と悩んでいる方も多いかもしれません。

家庭用蓄電池を選ぶ際には「パワーコンディショナーの寿命」、「希望の利用量」、「蓄電池に頼る割合」、「必要な工事面積」、「システムとの相性」などのポイントをの確認が大切です。以下でそれぞれのポイントを解説するので、家庭用蓄電池の種類を決める際にご活用ください。

パワーコンディショナーの寿命

家庭用蓄電池の後付けを考える時には、まずは現在設置されているパワーコンディショナーの寿命に注目してください。

もしも太陽光発電システムを設置して10年程経っており、今後もパワーコンディショナーが故障しにくいと考えたのであれば、太陽光発電システムをいじらないですむ単機能型蓄電池がおすすめです。

反対に太陽光発電システムを設置して15年程経っている場合は、パワーコンディショナ-に不具合が発生してくる可能性もあるでしょう。その場合は太陽光発電システムと蓄電池をまかなってくれるハイブリッド型蓄電池を検討してみてください。

電力の使用量を考える

単機能型蓄電池とハイブリット型蓄電池を選択したら、蓄電池の機能について検討してみましょう。蓄電池の機能の基準となるのは、停電となった時に「どの程度の電力を使用したいのか?」ということです。

「200V電源を使うのか?」「特定の電源の利用のみなのか?」のどちらかを決めるのですが、エアコンは200V電源の可能性が高いので、緊急時にエアコンを使用したいのなら200V電源を利用することになります。また、エコキュート、IHクッキングヒーター等も200V電源となっています。

そのため、ご家庭の生活環境を踏まえて選択するようにしましょう。

蓄電池の割合を決める

家庭用蓄電池には、分電盤のすべてのバックアップが可能な「全負荷型蓄電池」と、一部分だけ利用できる「特定負荷蓄電池」の2つのタイプがあります。

特定負荷型蓄電池のタイプにすると、特定にしておいた分電盤内の負荷のみを停電時に利用可能となり、メーカによっては数個の特定負荷を事前に設定することもできます。多くの特定負荷型蓄電池は200V電源に対応していませんが、なかには対応している製品もあるため、エアコンなどの200V電源を使用したい場合には対応している製品を選びましょう。

また、全負荷型蓄電池の場合は分電盤のすべてをバックアップしているため、200V電源も使用可能です。

価格に関しては、全負荷型蓄電池が一番高く、続いて特定負荷型蓄電池(200V可能型)、特定負荷型蓄電池の順に価格は下がっていきます。

家庭用蓄電池に必要な工事面積

家庭用蓄電池を後付けする場合には、設置場所に確保できる工事面積の確認が必要です。

単体機能型蓄電池を設置する場合には、既存のパワーコンディショナーと別に新たな蓄電池用のパワーコンディショナーを設置することになりますので、設置スペースをご確認ください。

パワーコンディショナーには必要な間隔が求められますので、小さな敷地では後付けができない場合もでてきます。工事をする前の見積もりの段階で、必ず設置スペースを確認するようにしてください。

既存の太陽光発電システムとの相性

ハイブリッド型蓄電池を導入するときには、パワーコンディショナーを取り換えることになってしまうので、相性によっては設置している太陽光発電システムの発電量をすべて利用できなくなる可能性がでてきます。

すでに設置してある太陽光発電システムの回路設計をチェックし、対応している回路や本数を確認しておく必要があるため、太陽光システムのメーカーや型番を控え、見積もり時に業者へ相談してみるとよいでしょう。

家庭用蓄電池の後付けで家計の負担を軽くしよう!

当記事では家庭用蓄電池を後付けする2つの方法や、単機能型蓄電池とハイブリット型蓄電池の特徴、家庭用蓄電池を決める5つのポイントについて解説しました。

太陽光発電システムの後付けは、すでに主流となってきていますが、効率よく無駄のないように後付けするには、既存のパワーコンディショナーの状況や希望する利用量、工事面積やシステムとの相性を確認しておく必要があります。

売電収入を期待することが難しくなってしまった現在では、発電した電力を無駄のないように家庭用蓄電池を後付けし、自家消費に切り換えて有効的に活用することが望ましくなるでしょう。

家計の電気代削減に向けて家庭用蓄電池の後付けを検討しているのであれば、「パワーコンディショナーの寿命」、「希望の利用量」、「蓄電池に頼る割合」、「必要な工事面積」、「システムとの相性」などのポイントを考慮して後付けする家庭用蓄電池を選んでください。

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