太陽光発電システムの基礎・架台に関して、設計用荷重の計算基準となる『太陽電池アレイ用支持物設計基準(JISC8955)』が、『太陽電池アレイ用支持物の設計用荷重算出方法』と名前を改め改定されました。
当初2004年度版が制定される際、屋根上の太陽光発電設備を主に想定して作成された為、FIT開始後の地上設置太陽光設備に十分対応した形ではなかったようです。更に近年地上設置の太陽光設備の倒壊事例も背景にあり、高い設計強度を求める厳格な新JISに改訂されました。
今回一番の変更点と言えるのが風圧荷重の算出法です。従来は架台のみの風圧荷重を算出すればよかったものが新JISでは架台だけでなく、各架台構成部材まで風圧荷重を算出する事になりました。また風圧荷重を求める再に使う風圧計算の算出式も大幅に変えられました。例えばパネル傾斜角度30度で地上設置した場合、正面からの風圧(正圧)係数は従来JISの約1.7倍になります。風圧以外にも地表面粗度区分なども改訂され、全体的に以前の2004年版に比べかなり厳格になりました。
確かに新JIS義務化となれば、架台の強度は高めれます。但し、当然の様にその分のコストも上がります。あるメーカーの話では『新JIS対応の製品を作ると、原価は約2倍ぐらいにあがるだろう』という声もあります。これは太陽光関係者にとっては大きな痛手となります。この新JISの義務化は早い場合今年5月から、遅くても8月ぐらいになると言われています。コストを抑えるため新JISの義務化前に2004年版を基に建設するか、それとも将来の倒壊リスクを考慮して先んじてJIS2017年版を基に建設するか、投資家の判断が迫られる時期にあります。
ソーラーデポでは、あらゆるお客様の意向にも対応できるよう新旧JISの2パターンともご用意しています。また新JIS義務化以降も、主材の断面形状変更による強化などに努め、出来るだけコスト抑制の努力を続けていきます。
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