太陽光発電に関わる用語の意味、知識

技術
2018年3月12日

■太陽光パネル

ソーラーパネルや太陽光モジュールなどの呼び方もあります。セルと呼ばれる小さな太陽光パネルを48~72枚ほど直列に接続し1枚の太陽光パネルを構成します。外部からの衝撃や水の影響を受けないように、強化ガラス、樹脂、バックシートで覆い、周囲を金属製のフレームで補強しています。セルの種類が分かれており、大別すると単結晶と多結晶があります。

■パワーコンディショナ

一般的にパワコンやPCSと呼ばれることが多いです。太陽光パネルで生み出された直流電力を交流電力へ変換する機器です。発電された電気の家庭内での使用や電力会社へ売電には必要な設備で、太陽光システムの心臓部的な役割を果します。製品寿命はメーカーにより異なりますが一般的に10年~15年と言われています。

■架台

太陽光パネルを設置する基礎土台です。金属屋根用、瓦屋根用、陸屋根用、野立て用など使う場所により様々な種類があります。最近はアルミ製架台が主流で、錆び難く、軽く、強度も高い上に撤去の際にも回収価値がある事が人気の理由です。太陽の動きに合わせて動く追尾式架台というものもありますが固定式の課題に比べると普及度は低いです。

■蓄電池

通常、太陽光発電で生まれた電力は発生したその時に使用する必要があります。蓄電池はその電力を貯めて好きな時に使う事ができます。現在市販の蓄電池は大別して、リチウムイオン電池と鉛蓄電池があります。エネルギー密度の高いリチウムイオン蓄電池は小型化できますが金額が比較的高いです。また鉛蓄電池は安い代わりにサイズが大きく、重くなる傾向があります。蓄電池は価格がまだまだ高く投資回収に時間がかかりますが、今後は価格が下がる事が期待されており太陽光システムで重要な役割を担う事が予想されます。

■HEMS(へムス)

「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略です。 家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムです。家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりします。 政府は2030年までに全ての住まいにHEMSを設置することを目指しています。

■出力抑制

出力抑制とは電力会社が各発電事業者(投資家)に対して発電設備からの出力停止または抑制を要請し、出力量を管理する制度のことです。出力抑制を行う理由は、太陽光システムは基本的に太陽光が当たれば発電する為、地域の電力消費が少ない時には供給過多によりバランスを崩した電力の流れは変電所などへのダメージや、逆流することによって大規模な停電引き起こす恐れがあり、安定した供給が不可能となる為です。出力抑制ルールは電力会社によって異なる為、投資家は自身のエリアの出力抑制ルールを把握しておく必要があります。

■遠隔監視システム

太陽光設備の発電量や稼働状況、エラー情報等を遠隔から監視する装置です。大別すると2種類あり、電流値をCTセンサーにより測定するタイプとパワコンに直接接続するタイプです。電流値のタイプはパワコンのエラー情報が把握できず、また複数台で1台のみ故障したような場合は発電が単純に低いのか故障があるのか把握し辛いです。一方パワコン直接接続のタイプはエラー情報が把握でき、各パワコンの発電量や状態までわかるため、近年ではパワコン直接接続のタイプが主流です。本体代金、インターネットやサーバーの使用料を考慮して初期投資に値するかを判断して購入する事になります。