発電時に二酸化炭素が発生しない太陽光発電
太陽光発電が普及した背景としては、環境問題に対する意識の高まりがあげられます。
発電で広く利用されているのは「火力発電」ですが、温室効果ガスである二酸化炭素を発生させるため、地球温暖化の原因となります。
それを防ぐためにも、発電時に二酸化炭素を発生させない太陽光発電は有効といえるのです。
環境問題に対する意識が高まり、太陽光発電が普及
太陽光発電が普及した背景としてあげられることは、環境問題に対する意識が高まったことです。
日本において、発電方法の中で大きな割合を占めているのは「火力発電」であり、使用される燃料としては、石炭、石油、LNG(液化天然ガス)があります。
火力発電に使用される燃料は「化石燃料」であり、燃料として使用することによって大量の二酸化炭素を発生させることになります。
二酸化炭素は「温室効果ガス」に含まれますが、それが増えるほど地球温暖化の原因につながり、自然環境が悪化しやすくなってしまうのです。温室効果ガスと地球温暖化の関係については、次の項目で詳しくみていくことにします。
地球温暖化とは?
地球温暖化とは、地球上の気温、海水温が年々上昇していく現象のことです。
温室効果ガスが増えることで温暖化が進む理由は、太陽から降り注いだ赤外線が地面に反射した後、宇宙空間に反射される赤外線が少なくなり、温室効果ガスにたくさん吸収されてしまうことがあげられます。
赤外線は、物質に熱を与える効果があるため、温室効果ガスに赤外線が吸収されることで熱を帯びます。また、化石燃料を用いた発電が行われるほど、温室効果ガスの量は増えますが、それによって吸収される赤外線の量も多くなります。
これにより地球全体が保温される形となるため、地球上の気温と海水温は上昇することになるのです。
地球温暖化が進行すると、気温が上昇して猛暑の日が増えるだけにとどまらず、洪水や干ばつ、強い台風の発生など、異常気象が発生しやすくなり、甚大な被害が発生する可能性もあります。
人間が社会活動を行うためには、電力は必要不可欠なものでありますが、発電において化石燃料を燃やし続けると、温室効果ガスは常に排出され続けることになります。このままの状態が続くと、地球温暖化に対する懸念がさらに強まってしまいます。
地球温暖化に対する懸念が太陽光発電を後押し
このように、地球温暖化は私たちの生活をおびやかす原因に直結します。
特に、近年は夏になると35度以上の猛暑になることが多く、また、台風が強い勢力を保ったまま日本に近づくこともあり、地球温暖化を身にしみて感じることがあります。
地球温暖化を防ぐためには、温室効果ガスの排出量を減らすことが効果的ですが、それを可能とするのが、発電をするときに温室効果ガスが発生しない太陽光発電です。
太陽光発電が普及し始めたきっかけは、環境問題に対して問題意識が高まったことですが、さらに後押しする形となったのが、1997年に締結された「京都議定書」です。
京都議定書とは、京都で開催された「第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)」で定められた議定書のことですが、議定書には温室効果ガスの削減目標が明確に数値化されました。
その数値目標を実現するためには、化石燃料の発電比率を下げ、再生可能エネルギーの比率を高める必要がありましたが、その目標を実現するために、太陽光発電が広く普及することになったのです。
私たちが生活している地球の環境を守り続けていくためにも、温室効果ガスを発生させることのない太陽光発電を普及させていくことが適切といえるのではないでしょうか。
(画像は写真ACより)