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発電量を少しでも増やしたい!太陽光発電で効率が高まる要素は?

発電量を左右するのは「天気」だけに限らない

太陽光発電は、自然のエネルギーを利用して発電できる点がメリットですが、できることなら最大限に発電したいと考えることでしょう。

太陽光発電で発電量を左右する要素としては「天気」があげられますが、それ以外の要素としては、ソーラーパネルの表面温度や設置角度、設置の向きがあげられます。

直接的な要素は「天気」

太陽光発電の発電量に直接的に影響するのが「天気」です。

太陽光発電は、ソーラーパネルに太陽光が直接当たることによって発電が行われるため、天気が晴れの場合に最も多く発電されます。

また、くもりや雨の日は太陽の光が差し込まないために、太陽光による発電量は減少します。目安としては、くもりの日は晴れの日に対して半分程度、雨の日は晴れの日に対して1割から2割程度にとどまります。

くもりや雨の日は、晴れの日に対して発電量が大きく低下しますが、夜の時間帯のように発電量がゼロまで低下することはなく、ある程度の量の発電は可能です。

ソーラーパネルの表面温度 適温は25度

太陽光発電においては、温度が変化することによって発電量も変わります。

ソーラーパネルが最も効率的に発電する温度は、表面温度が25度のときであり、表面温度が高いほど発電量の低下につながります。

その理由は、ソーラーパネルの原材料に「シリコン」を使用しているためです。シリコンを原材料としているソーラーパネルは、表面温度が高くなるほど発電量が低下する性質を持っています。

特に、日本の夏は毎日のように30度を超えますが、太陽光が直接当たる屋根の上はさらに温度が高くなるため、ソーラーパネルの表面温度は気温以上に高い状態となってしまいます。

太陽光の恩恵を受けられる夏場は太陽光発電にとって最適な季節のように感じられますが、温度が高いという面からみると、発電量がやや低下しやすい時期といえるのです。

そのため、太陽光発電に特に適している季節は、過ごしやすい気温の日が多く、なおかつ日照時間の長い春となります。

なお、最近では、高温時の発電量低下を防ぐため、シリコン以外の原材料を使用し、高温時でも発電量が低下しにくいソーラーパネルも登場しています。

ソーラーパネルの日当たりの角度 20~30度が目安

また、太陽光発電での発電量を増やすために重視したいこととしては、日当たりの角度を調整することがあげられます。

日本において発電量を最も高めたい場合、適切なソーラーパネルの設置角度は20~30度が目安となります。

なお、太陽は赤道に近づくほど真上に近い場所に位置しやすく、北極、または南極に近づくほど低い角度に位置する傾向があります。

そのため、南ほどソーラーパネルの傾斜をゆるくして、北ほどソーラーパネルの傾斜を大きめにすると太陽光がソーラーパネルに当たりやすくなり、発電効率が高まります。

日本の各地における太陽光発電の最適傾斜角を調べるためには、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が提供している「日射量データベース閲覧システム」内の「年間月別日射量データベース」を利用します。

それによると、主な都市における年間平均の最適傾斜角は以下の通りとなります。
・札幌:34.8度
・東京:32.8度
・大阪:29.2度
・福岡:26.1度
・那覇:17.6度

なお、全国的にみると冬は傾斜角が大きくなり、夏は傾斜角が小さくなる傾向にありますが、ソーラーパネルを設置する場合は、年間の平均値を目安に傾斜角を決めると良いでしょう。

参考:日射量データベース閲覧システム
http://app0.infoc.nedo.go.jp/
・注:上記ページ内の「年間月別日射量データベース」を閲覧するには「Adobe Flash Player」が必要です。

・最適傾斜角を調べるためには、調べたい地点を選び「この地点のグラフを表示」をクリックします。

・左上の「表示データ選択」の中にある、「角度指定」を選んだ後、「角度指定データの表示種類」の中にある「最適傾斜角」を選ぶと、月別、年平均、季節別の最適傾斜角が表示されます。

ソーラーパネルを設置する向き 基本は南向き

そのほか、日当たりの向きも太陽光発電においては重要なポイントとなりますが、最適な向きとしては「南向き」となります。

その理由としては、太陽の角度が1日のうちで最も高い位置となる方角は「南」であるためです。その状態でソーラーパネルが太陽光を受けることによって、発電量が最大となります。

屋根の向きが北側と南側である場合は、ソーラーパネルを設置するのは南側を向いている屋根となりますが、問題は、東側と西側に屋根が向いている場合です。

ソーラーパネルを設置しようとしている建物が平地に位置している場合、ソーラーパネルの発電量は温度が高くなるほど低下することを考えれば、東側の屋根に設置すべきでしょう。

その理由は、暑い時期である場合、朝ほど気温が低めであるため、太陽光発電の効率が高まりやすいためです。

直射日光の強さを考えると、日差しの強い西日が当たる西側の屋根が適しているようにも感じられますが、西日の当たる時間帯は午後であり、暑い時期ほど気温が高くなるため、発電効率が低下しやすくなります。

そのため、東側にソーラーパネルを設置するほうが適しているといえるのです。

なお、東側に山が迫っているなどして、東側からは太陽が当たりにくい場合は、太陽光が当たりやすい西側にソーラーパネルを設置することが効率的といえます。

太陽光発電で発電量を高める要素にはさまざまなものがあります。それぞれの要素を適切に組み合わせながら、発電量の最大化を目指しましょう。

(画像は写真ACより)

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