コラム

効率的な発電のために日射量を知りたい!ネットで調べられる?

コラム
2019年10月11日

日射量は、ネットで簡単に調べることが可能!

太陽光発電の発電量を左右するのは「日射量」ですが、現在では、ネットで日射量を簡単に調べることが可能となっています。

くもりや雨の日が多い地域であると感じても、日射量を実際に調べてみると、太陽光発電に十分適している場合があります。太陽光発電の設置を検討しているなら、事前に日射量を調べてみましょう。

日射量とは?

日射量とは、太陽から放射されたエネルギー量のことです。

瞬間的なエネルギー量は「kW/m2(キロワット毎平方メートル)」で測定され、積算されたエネルギー量は「kWh/m2(キロワットアワー毎平方メートル)」、または「MJ/m2(メガジュール毎平方メートル)」で表されます。

2kWh/m2とは、1kWの光が2時間当たった場合のエネルギー量を指します。

また、MJとは1J(ジュール)の100万倍のことを指しますが、1Jとは、1秒間に1Wの電力を発生させるために必要なエネルギー量を表します。なお、1kWhをJに換算すると、(1000W×3600秒)=360万Jであり、3.6MJと表されます。

太陽光発電においては、日射量の単位は「kWh/m2」が用いられることがほとんどとなっています。

太陽光発電で日射量が重要視される理由は、日射量が発電量を左右するためです。

発電量は、(日射量×システム係数)で計算されますが、システム係数とは、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの各種機器が稼働しているとき、発電において若干のロスが発生することを加味した数値のことで、一般には0.85となっています。

つまり、日射量のエネルギーは全て発電に回されず、15%前後のロスが生じている計算となります。仮に、1日の日射量が4kWh/m2である場合、発電量は(4kWh/m2×0.85)=3.4kWhとなります。

「NEDO」のデータで日射量を確認しよう

日射量は、地域や季節、太陽光パネルに日光が当たる角度など、さまざまな条件によって異なりますが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、それぞれの条件に対応した日射量のデータを「日射量データベース閲覧システム」で提供しています。

参考:NEDO 日射量データベース閲覧システム
http://app0.infoc.nedo.go.jp/

例えば、東京において、太陽光パネルを南向きとして、傾斜角度が30度の場合の日射量を調べてみることにしましょう。

日射量データベース閲覧システムのトップページにある「年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)」をクリックします。なお、利用するには「Adobe Flash Player」をダウンロードしておく必要があります。

クリックすると画面上に全国の地図とエリア別の地名が表示されるので、地図、またはエリア別の地名の中から調べたい地名を選びます。

エリアの欄に「東京都」があり、それをクリックすると東京都内にある複数の地名が表示されるので、その中から「東京」を選び、「この地点のグラフを表示」をクリックします。

左側に「表示データ選択」の枠があるので、その中から「角度指定」を選びます。次に、「角度指定データの表示種類」の枠の中にある「任意の指定」選び、傾斜角を「30」に、方位角は南を表す「0」とします。

なお、方位角は、
・「南」の場合:「0」
・「南東」または「南西」の場合:「45」
・「東」または「西」の場合:「90」
・「北東」または「北西」の場合:「135」
・「北」の場合:「180」 となります。

傾斜角と方位角を入力すると、「斜面日射量グラフ 傾斜角○度、方位角○度」というタイトルで折れ線グラフが表示されます。

縦軸には日射量(kWh/m2)、横軸には1月から12月までの各月、平均、冬・春・夏・秋と並んでいます。

折れ線グラフの数値を参考にすることで、各月、年平均、各季節の日射量が一目で分かることになります。

ちなみに、東京において、太陽光パネルを南向きとして、設置角度が30度の場合の日射量は年平均で3.73kWh/m2であることが分かります。

データを参照できる地点は比較的細かく設定されています。例えば、東京都(伊豆諸島、小笠原諸島を除く)の場合、参照できる地点は東京以外にも小河内(奥多摩町)、青梅、練馬、八王子、府中の中から選ぶことができます。

また、必要に応じて傾斜角も変えられるほか、方位角の数値を細かく設定すれば、さまざまな方位の日照量も調べられます。

「気象庁」で日別の日射量データを参照

日射量に関数データはNEDOが提供しているものが特に詳しいですが、日照量に関しては「気象庁」もデータを提供しています。

参考:気象庁 日射・赤外照射に関するデータ集
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/radiation/data_rad.html

気象庁が提供している日射量データは、太陽から直接地上に太陽光が照射される「直達日射量」、大気成分によって散乱、または反射した光である「散乱日射量」、雲や二酸化炭素から放射される長波のうち、地表に向かって放射している「下向き赤外放射量」があります。

ここでは「直達日射量」を参考にします。

地点は、札幌、つくば(飯野)、福岡、石垣島、南鳥島の5か所で、NEDOのデータと比べると地点数は限られますが、ある地点における1時間あたりの日射量のほか、1日あたりの日射量、1か月間の合計日射量も参照できます。

ただし、数値の単位は0.01MJ/m2となっています。

例えば、つくば(飯野)における2019年7月のデータを参照すると、7月31日の合計日射量は10.86MJ/m2となっています。これをkWh/m2に換算する場合、1kWh=3.6MJであるため、MJ/m2で表された日射量を3.6で割ります。

計算すると(10.86MJ/m2÷3.6)=3.0kWh/m2となります。

日別や時間別の詳細なデータが必要な場合は、気象庁が提供している日照量データを参考にすると良いでしょう。

日射量が分かれば、太陽光発電に適しているかどうかが簡単に判断できます。日射量が十分であるなら、太陽光発電の設置を検討してみましょう。

(画像は写真ACより)