日本国内で最も電力を消費している場所は企業や工場、倉庫です。国内全体の電力消費量の約4割を占めると言われていて、省エネは社会全体で大きな課題となりつつあります。
今や当たり前に使われる言葉である省エネですが、そもそも省エネとは石油や天然ガスなどの限りあるエネルギー資源を大切にし、エネルギーを効率良く使うことです。
法律でも企業に対し規制や省エネへの取り組みを強く推し進めているので、省エネは経営者の義務と言っても過言ではありません。LED照明や高効率空調の導入など、すでにさまざまな取り組みがなされている企業も多くあります。
そんな中、さらなる省エネ対策として今注目を集めている太陽光発電の自家消費は、省エネによるコストの削減や高まる環境マネジメントへのニーズに対応する企業にとって、非常に有効な方法です。しかもそこに蓄電池を組み合わせることで、さらにメリットが拡大します。
そこで本記事では、太陽光発電の自家消費の基本と太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入するべき5つの理由を紹介します!
太陽光発電の自家消費とは
企業が省エネやコストの削減を考えるときに最も重要な方法のひとつが太陽光発電の自家消費です。
太陽光発電の自家消費とは、ソーラーパネルを工場や企業の屋根または空いている土地などに設置し、そこで作られた電力を自社で消費することです。
最近では、省エネや環境への取り組み方は企業のイメージ、さらには企業の利益に直接関わってくるものになっています。
日々進化する世界の環境に対する取り組みに対応する為にも、まずは太陽光発電の自家消費について知っておく必要があります。
全量自家消費
全量自家消費とは、太陽光発電で作られた電力を全て自社工場やビルなどの電力として使用することです。
全量自家消費は、例えば冷蔵・冷凍倉庫などを保有していて、太陽光発電で発電した電力を全て使い切る電力消費量のある企業、売電単価よりも電気量料金単価の方が高い地域にある企業におすすめです。
太陽が出ていれば電力を生み出してくれるため、休業日が少ない企業や日中に電力を多く消費する企業などにも向いています。
余剰売電
余剰売電とは、太陽光発電で作った電力を自家消費して、余った分の電力だけを売電する方法です。電気代を削減するだけでなく、売電による収入で初期費用を回収も早いのが特徴です。
この方法は家庭用太陽光発電では一般的に行われている方法で、産業用の太陽光発電では余剰売電はできないと思っている方もいるかもしれませんが、産業用でも余剰売電を行うことは可能です。
余剰売電は、太陽光発電で発電した電力を全て使い切ることができない企業や、売電単価よりも電気量料金単価の方が安い地域の企業におすすめです。
余剰売電を行うためには、固定価格買取制度(FIT)の事業計画認定申請が必要なことと、電力会社への連携負担金が発生することにも注意が必要です。
太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入するべき5つの理由
太陽光発電を活用するとき、従来は固定価格買取制度(FIT)が主流でしたが、近年は電力会社による電力の買取価格は年々減少しています。そのため自社内で電力を消費する自家消費を選ぶ企業が増加してきています。
しかし、FIT用の設備と自家消費用の設備に掛かる機器はほとんど同じですが、若干の違いがあるので注意が必要です。
自家消費用の設備には、基本的に自社施設で発電した電力の逆潮流(電力が送電系統に流れ出ること)を防ぐための保護装置が必要ですが、逆潮流をしないように発電量を抑えてしまうと自家消費で使える電力量が限られるのでせっかくのメリットが小さくなってしまう可能性が出てきます。
自家消費のメリットを最大限に生かすためには、逆潮流を防ぎながら発電量を最大にすることができる蓄電池を導入することが大切になってくるのです。
そこでここからは、太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入するべき5つの理由を紹介していきます。
電気代の削減
太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入する1番のメリットは、電気代の削減に繋がることです。蓄電池を設置していれば、昼間のうちに太陽光発電で貯めておいた電気を夜間に使うことができるので電力会社から購入する電気の量を大幅に抑えられる、もしくはほとんど電気料金の負担をせずに済むことも可能になります。
地域によって売電単価よりも電気料金の方が高いときもあるので、売電するよりも経済的なメリットが大きくなる可能性もあります。
災害・大規模停電時に備えられる
近年頻繁に起こる台風や地震などの自然災害の影響によって、電気・水道・通信などのインフラが途絶えてしまうことがあります。
そのような場合に事業を早期に再開させるには電源の確保が最も重要になってきます。特に食品などを扱う工場などの冷蔵庫や冷凍庫・医療機関など、電力の供給が止まってしまっては困る設備では大惨事を招いてしまう可能性もあります。
そのような場合にも、太陽光発電の自家消費と蓄電池を導入していれば昼間に電気を作ることができ、夜間には蓄電した電気を使うことができます。取引先にも短時間で対応できるという安心感を与え、さらには近隣のライフラインとしても非常に役に立ちます。
太陽光発電システムだけでは、電気が作られた時点で使用しなければならないため、天気が悪い日には十分な電気を確保することができません。しかし、蓄電池を導入しておくことで電気を貯めておくことができるので、災害や停電時に使用することができるのです。
電力供給が安定する
企業や工場などが太陽光発電を自家消費として利用する場合、電力の供給の安定性が増す可能性が高くなります。必要になる電力量は工場なら稼働している状況、オフィスなら人数や曜日による変動などの要素で変わってきます。
そのため日中、しかも晴天のときにしか発電できない太陽光発電だけでは、安定した電力供給は望めません。
そこで蓄電池を併用し、電力の需要が少ないときに発電して蓄電池に貯めておくことで工場やオフィスの稼働する状況に応じて放電することができるので、飛躍的に安定した電力を供給することができます。
売電ロスを回避できる
余剰売電を考えている企業が太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入することは、電力会社が太陽光発電設備などの電力系統への接続を制限する“太陽光発電の出力抑制”の影響を受けることがないので、せっかく発電したのに売電できず無駄になってしまうということもありません。
太陽光発電にとって良い条件が整う5~7月の晴天時には電力会社から出力抑制の要請がかかることがありますが、蓄電池を導入しておくことで電気を貯めておけるので、夕方以降に出力抑制が解除されて売電ができるようになったときに売電することができます。
固定価格買取制度(FIT)が満了後は自家消費がお得
固定価格買取制度は2019年11月から約53万件の太陽光発電システムで適用が順次満了していきます。FIT終了後は電気の買取価格が従来よりも下がってしまうので、売電するよりも自家消費する方がお得になります。そのため、新たな売電契約をするよりも自家消費した方が経済的にお得です。
そこでさらに蓄電池を併用し電力を貯めておき、自家消費で電気代にかかるコストを削減した方がより太陽光発電のメリットが大きくなります。
太陽光発電システムは長期で使用できるように設計されているので、長期的に考えても蓄電池を併用して自家消費する方が良いでしょう。
現在所有している太陽光発電システムについては、現在の売電先の電力会社から通知が届くことになっています。通知される時期は電力会社によって違いますが、一般的に満了のおよそ4~6ヶ月前の場合が多いようです。いつ満了するかわからない場合には契約している電力会社へ直接問い合わせておくと安心です。
まとめ
太陽光発電の自家消費の基本と太陽光発電の自家消費に蓄電池を導入するべき5つの理由を紹介しましたが参考になりましたでしょうか?
これまでの太陽光発電は、全量や余剰売電などの売電型が主流でしたが、売電価格が徐々に安くなってきている最近は自家消費型で蓄電池を併用する手法が注目を集めるようになってきました。
太陽光発電システムの技術が進歩してきたことで発電にかかるコストは低下し続けていますが、その中でも特に高品質でコスト面でも優秀なのがSOLAR DEPOT(ソーラーデポ)です。
長年培った太陽光発電の知識と技術で、レイアウト設計から設置までをワンストップで行ってくれるので手間がかからずに省エネを実現することができます。
業界最安値レベルの卸売価格で太陽光発電を導入したいという方はぜひSOLAR DEPOT(ソーラーデポ)にお気軽にお問い合わせください。
ソーラーデポへのお問い合わせはこちら